工芸

『京・古美術のまち(鴨東古美術街)の楽しみ方』インタビュー 古美術商「やかた」舘 義孝氏

2017年6月7日

 

『京・古美術のまち(鴨東古美術街)の楽しみ方』インタビュー
古美術商「やかた」 舘 義孝氏

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 京都市内を南北に貫く鴨川。この鴨川よりも東にある地域を鴨東(おうとう)と呼びます。鴨東地域で、有名な知恩院から鴨川に向かって西に伸びる古門前通と新門前通の間、そして南北に鴨川と並行する大和大路通と、祇園の花街を南北に結ぶ花見小路通に囲まれた地域には、骨董・古美術品を扱う店が軒を連ねています。古都にある古美術街というととても魅力的に聞こえます。しかし一方で、素人にとっては敷居が高く感じられます。
 そこで、この鴨東古美術街の古美術商「やかた」を訪問して、店主の舘義孝(たち よしたか)氏に「古美術のまち」を楽しむ方法について教えていただきました。

 
1. この地域の古美術商は鴨東古美術會としてまとまっていますが、この會の特徴をご説明いただけますか?
 鴨東古美術會は50年ほど前に設立されました。この會の会員が扱う古美術は多種多様ですが、それぞれの店は専門分野を持ち、独自の特色を備えています。扱う作品の質が高く、また狭い地域に集まった店舗の多さは全国でも例を見ません。そのため常に国内外の収集家より注目されています。京都の情緒が残る地域性も相まって、全国屈指の「古美術のまち」という自負を持っています。

2. 同じ古美術商でもそれぞれ特徴があると思いますが、貴店およびその他特徴的な美術商の例をご紹介ください。
 私の店「やかた」の特徴は、品物の70%以上がお客様から直接買ってきたものだということです。京都の名家の蔵には多くの良質な古美術品が眠っています。それをお売りになることを「蔵だし」といい、世間に出回っていない骨董品が入手できます。このようにあまり出回っていない品のことを「うぶ荷」といい、収集家の間でとても喜ばれます。私は蔵だしの際に、美術品だけでなくその御宅が代々使っていた器などの小物も買います。良い骨董品をお持ちのお客様は、日常品の食器なども良い物をお持ちです。うぶ荷が多いことから、私の店には同業者も買い付けに来ますし、珍しいものを求めて収集家の方が定期的に見にいらっしゃいます。
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