工芸

今治タオル ~二本の縦糸と一本の横糸が作り出す無限の可能性~

2016年6月10日

 

今治タオル
~ 二本の縦糸と一本の横糸が作り出す無限の可能性 ~

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 愛媛県今治市はタオルの国内生産量第1位を誇る日本一のタオル生産地だ。高級なタオルのイメージがある『今治タオル』だが、その製品には近年印象的なロゴマークと“imabari towel Japan”の英語表記をよく目にする。タオル生産の長い歴史を有する今治が、海外から輸入される低価格なタオル製品に対抗して、地域を挙げてブランド戦略を進めた成果だという。そのブランド戦略とはどのようなものなのか、また輸入品と比べて今治タオルのどこが違い、何が魅力なのかを探るべく今治市を訪問した。

今治市にある四国タオル工業組合を訪問し、木村忠司専務理事にお話を伺った。

今治タオルの歴史

ima2 木村専務によると、もともと今治では綿花の栽培が盛んで綿織物の生産地だったが、大阪の泉州で起こったタオル産業に学び、タオルの生産を始めたのが120年前だという。今治は綿花生産地であるとともに、タオル生産に適した軟水が豊富である。またそのころは製造過程で漂白、染色したあとの乾燥作業は天日干しだったので、雨が少ない温暖な気候もタオル産業に合っていた。そのようにタオル生産に最適の環境だったことから、多くの企業が起こって地域を代表する産業に育っていったという。
 今治のタオル生産の最盛期はやはりバブルの頃で、1991年にピークを迎え、年間5万トンを超えていた。当時デパートで売られていたギフト用海外ブランドタオルは、ほとんど今治製だった。しかし今から10年前(2006年頃)までに、生産量はおよそ5分の1まで落ち込んだ。原因はギフト需要の激減と安い輸入製品の増大だった。生産量の減少に伴って、500社を数えた組合員は現在112社まで減っているという。それでも年間生産量11,000トン以上は、国内生産の約55%を占めており日本一である。 (さらに…)

 

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