浪越指圧

2016-12-12

 

浪越指圧

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浪越指圧三代

 浪越指圧は浪越徳治郎氏により創始され、長男の浪越徹氏によって、日本の指圧から世界の“SHIATSU”として拡がりました。現在は、孫の浪越孝さんが指圧のさらなる発展を目指し、医療・スポーツ・美容など、さまざまな分野でその可能性を追求しています。浪越指圧3代目の浪越孝さんに、指圧の歴史、効用、そして世界中の人々の健康増進を目指して活躍されている現状とこれからの目標などをお聞きしました。
 
 
 
 
 
 

≪浪越指圧の歴史≫

1.指圧はおじい様である浪越徳治郎さんが創始したということですが、浪越指圧の創成期と徳治郎さんについて教えていただけますか?

 私の祖父徳治郎は気候が温暖な四国の香川県で生まれましたが、6才の時に家族で北海道の留寿都(るすつ)村へ移住しました。当時香川県から北海道への旅は現在と違い大変苦労が多く、また北海道は四国と比べて寒いためか、母親が体調不良になりました。ひざの痛みから始まり、痛みは足首、手首など全身に広がり、それを和らげるため5人の子供たちが交替で母親の身体を撫でたり、さすったりしました。今でいえば多発性関節リュウマチだったのかも知れませんが、その頃は町にちゃんとした病院もなく、子供たちの思いやりだけが薬でした。5人の子供たちの中でも徳治郎が上手で、特に背中から腰にかけて親指で押すと痛みが緩和されたそうです。医学的に考えると、徳治郎が天性の勘で行った手技が副腎を刺激して適度なコルチゾールが分泌されたのかも知れません。

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浪越指圧創始者 浪越徳治郎

 その後祖父は按摩・マッサージの免許を取得し、大正14年には室蘭で治療院を開業し、この時初めて「指圧治療院」という言葉を使いました。その後札幌でも開業し大変好評だったので、昭和8年に長兄の勧めで東京に進出することになりました。そして昭和30年には「指圧」が国家資格として認められるようになったのです。
 
 

 
 
 

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モハメッド・アリにパンチ!
徳治郎は冗談が大好きだった。

 また祖父は人を笑わせることが上手で、病気の母親をよく笑わせていたそうです。笑うと母親の体調が良くなる、そんな体験から祖父は笑いがもたらす健康増進効果を確信して、指圧だけでなく笑によって人々を健康にしようと思いました。晩年テレビのお笑い番組やバラエティーショーに出演して、良く笑う面白いおじいさんというキャラクターで人気が出ましたが、そのユニークな活動も笑いで人々を健康にしたいという祖父の願いが根底にあったのだと思います。
 祖父は吉田茂元総理をはじめとする歴代総理大臣や、新婚旅行で来日したマリリン・モンローに指圧をしたことで有名です。祖父が治療した多くの著名人の中には、ボクシングヘビー級のチャンピオンだったモハメッド・アリもいます。私はアリと祖父が記念に撮った写真が好きでいつも持ち歩いています。アリと祖父の明るく楽しい性格が良く出ている写真です。

 
 

2.指圧がその他の手技療法である按摩、マッサージやカイロプラクティックなどと違うところはどこですか?

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施術する浪越孝

 指圧は浪越徳治郎が創始者である日本の手技療法です。それと比べ、按摩は古代中国発祥といわれ「揉む」「こねる」「たたく」技術を使った療法です。マッサージは「なでる」「さする」を中心としたヨーロッパ発祥の療法で、手先など体の先端から心臓に向かって主に静脈血やリンパの循環を改善させることを目的として行われます。またカイロプラクティックは米国のダニエル・デビット・パーマーが19世紀末に創始した手技療法です。骨格のゆがみや背骨(脊椎)のひずみが招く神経機能の障害が、身体の組織や器官に異常をもたらすとの考えから、手技でこれを調整することによって治癒を目指す治療法です。
 指圧とその他の手技療法が大きく異なるのは、指圧は手と指のみを使って施術する点と、身体に栄養を送る動脈を心臓から体の先端に向かって治療し、全身の細胞を活性化させることを目的とする点です。

 

3.二代目であるお父様の浪越徹さんが、指圧を世界の“SHIATSU”に発展させたと言われていますが、どのようなことをなさったのでしょうか?

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海外で講演する浪越徹

 父徹は大学卒業後米国のパーマー・カレッジ・オブ・カイロプラクティックで学ぶなど、通算7年間の米国生活で高い語学力を身に着けました。帰国後は指圧学校の校長職を務めると同時に海外で指圧セミナーを頻繁に行い、指圧を世界に広めることに尽力しました。
 また指圧を解剖学的、生理学的に体系づけたのも父の業績です。父は“SHIATSU”がオックスフォードの大英辞典に、唯一、日本語の医学用語として掲載されたことを何よりも誇りにしていました。
 祖父徳治郎が世界の著名人に指圧をしたことはお話ししましたが、父もスポーツ界では世界フライ級およびバンタム級チャンピオンだったファイティング原田の指圧トレーナーとしてその活躍に貢献し、世界ヘビー級チャンピオンのジョージ・フォアマンにも施術した実績があります。
 父は指圧を体系づけるとともにその応用にも力を注ぎ、世界の美容学校のエステシャンに指圧指導を行うという、美容指圧の先駆者でもあります。

 

≪指圧の効用≫

1.指圧の基本的な原理を教えてください。

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頸動脈沿いのバイタルポイント

 指圧療法は、病気の予防および治療を目的として、全身にその位置が決められたバイタルポイント(指圧点)を手や指で圧して活性化させる療法です。体内60兆といわれる細胞が活性化されることにより、人間に本来備わっている自然治癒力の働きが促進され、健康を増進させます。

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バイタルポイントは、近代医学にもとづいて全身に660点定められています。どこをどのように圧すかは、指圧師が患者の筋肉の状態などを確認しながら、その状態に合わせて判断していきます。
 
 

2.指圧療法を受けた結果どのような効用が期待されるのでしょうか?

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ベラルーシスポーツリハビリセンターにて指圧治療

 父徹は大学卒業後米国のパーマー・カレッジ・オブ・カイロプラクティックで学ぶなど、通算7年間の米国生活で高い語学力を身に着けました。帰国後は指圧学校の校長職を務めると同時に海外で指圧セミナーを頻繁に行い、指圧を世界に広めることに尽力しました。
 また指圧を解剖学的、生理学的に体系づけたのも父の業績です。父は“SHIATSU”がオックスフォードの大英辞典に、唯一、日本語の医学用語として掲載されたことを何よりも誇りにしていました。
 祖父徳治郎が世界の著名人に指圧をしたことはお話ししましたが、父もスポーツ界では世界フライ級およびバンタム級チャンピオンだったファイティング原田の指圧トレーナーとしてその活躍に貢献し、世界ヘビー級チャンピオンのジョージ・フォアマンにも施術した実績があります。
 父は指圧を体系づけるとともにその応用にも力を注ぎ、世界の美容学校のエステシャンに指圧指導を行うという、美容指圧の先駆者でもあります。

3.指圧の特徴として「診断即治療」と言われますがどういうことでしょうか?

 バイタルポイントをどのように指圧するかは指圧師が患者の状態に合わせて判断するとご説明しました。訓練を受けた指圧師は手指が非常に敏感で、一圧し一圧しで皮膚や筋肉の異常などを感じとり、患者の身体の状態を正確に診断します。その状態に合わせて治療していくことを「診断即治療」といい、他の医療行為と違う指圧の特徴です。

4.特に悪いところがない人の場合も、指圧を受けると何か効果がありますか?

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首の疲れをとり集中力を高める
セルフ指圧

 暑い、寒いなど環境の変化により、健康な人でも体調は常に変わり変調を起こします。指圧は体調を整えるコンディショニング効果があります。美容の面でも顔色が悪い、足がむくむなどの変調に指圧は効果的です。

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指圧講習に参加した
リハビリセンターのスポーツドクター

 スポーツ選手の筋肉は常にオーバーワークしていますので、筋肉の疲れをとり活性化することが大切です。また競技者にとってメンタルの安定は身体のコンディショニングとともに大切な要素です。精神の安定をもたらすセロトニンの分泌を指圧で促すことによりリラックス効果があります。
 

≪浪越指圧三代目の役割・使命≫

1.浪越指圧の三代目として、現在どのようなことに取り組んでおられますか?。

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ミンスク市立第10病院での指圧レクチャーに参加されたドクター

 自らの指圧サロンにて人々の健康増進に努めると同時に、父浪越徹の後を継ぎ、海外への指圧普及に力を入れています。
 先日もベラルーシに招かれて、ミンスク市立第10病院の医師に指圧を紹介する講演会と実演を行いました。うつ病に対する指圧治療などについて話し、活発な質疑応答も行われて指圧に対する理解が深まったと思っています。あるドクターが50年前に出版され日本では絶版になった、祖父徳治郎の本のロシア語版を持っていたことに感動しました。ベラルーシに招かれたのは今回で4回目になり、前回はベラルーシバイアスロン協会の招聘で、スポーツリハビリセンターにおいて指圧講習を行い、現地のスポーツドクターと指圧のスポーツ医療への応用について意見交換ができました。

2.三代目としての使命と今後の抱負をお聞かせください。

 私自身、小泉純一郎元総理の指圧治療をさせていただいておりますが、祖父徳治郎から浪越指圧三代で、歴代13名の総理大臣に指圧をさせていただいたことになります。著名人をはじめ多くの方々に信頼されてきた「浪越指圧」の伝統を継承し、今後とも世界中の人々の健康増進に寄与したいと思っています。
 また現在ある有名病院と指圧の共同研究を行っており、エビデンス(臨床結果)の確立を目指しています。より科学的に検証されることにより指圧が世界に普及していくことを願っています。

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浪越指圧アソシエイツ
代表取締役 浪越 孝

 
≪取材協力≫
株式会社浪越指圧アソシエイツ
〒100-0011 東京都千代田区内幸町1-1-1、
帝国ホテル本館6階611号室
TEL: 03-3501-7354, FAX: 03-3593-7354
URL: http://www.namikoshi-shiatsu.co.jp/index.html

 
 
 
 
 
 
 
 

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