エピソード 47 和歌山と高野山

 

ズザナとミーシャ 日本の魅力大発見
~チェコ人カップルの日本縦断自転車旅行~

【エピソード 47】
<和歌山と高野山>

みかんの王国。紀伊半島沿岸を巡る旅の最後の一区間に呼び名をつけるとすれば、これでしょう。特に有田はシチリア島のようでした。つづら折りの道を進み、かんきつ類の果樹園に覆い尽くされた絵のように美しい丘を抜けていきました。

もちろん、地元産のとっても甘いみかんを一袋買いました。でもこの袋がどんどん大きくなろうとは、その時は思いもしませんでした。なにしろ栽培農家の方々が道すがらみかんをお土産にくれるのです。

高野山を目指して内陸に進路を転じ、途中の平池(ひらいけ)でキャンプをしました。そこではまたとない経験が私たちを待ち受けていました。朝、日本人の老紳士がやってきて、池に向かって「クロ! クロ!」と叫び続けるのです。30分ほど経つと「クロ」が現れました。私たちはそれまでコクチョウを見たこともなかったし、鳥に直接エサをやったこともありませんでした。すごく感動しました。

ラッキーなことに、エピソード 16 に登場したホリエさんが、ご自分たちの友人のニシムラさんを紹介してくれました。愛想がよくて優しいスポーツマンのニシムラさんに車で高野山に連れて行ってもらい、一帯を案内してもらいました。

まずは参詣道(さんけいみち)の町石道(ちょういしみち)をすこし歩いてから、堂々とそびえる大門(だいもん)を眺めた後、とびきり美味しい精進料理、胡麻豆腐鍋を味わいました。めちゃうま!

高野山で一番印象的だった場所は奥之院(おくのいん)です。英語表記の「cemetery(墓地)」は語弊があります。どちらかといえば聖地であり、真言宗の開祖である弘法大師の近くに寄ることでご利益を得ようと、人や企業が訪れます。

最後の写真は、高野山に参った人ならにやりとするでしょう。私たちがなぜこの松葉を持っているのか見当がつかない人は、金剛峯寺(こうごうぶじ)に行って自分で理由を突き止めてください。

 

 

 

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