行動展示の代表的な例として、世界最大のクマの迫力を間近で体感できる「ほっきょくぐま館」がある。見どころのひとつは、水族館の水槽のように室内からホッキョクグマの泳ぐ様子を観察できる巨大プールだ。毎日行われる「もぐもぐタイム」(餌やり)の際には、巨大なカラダでダイナミックに水に飛び込む様子や、素早く水中で方向転換を繰り返しながら餌の魚を求めて泳ぐ姿を目の当たりにして、満場の観客から歓声が上がる。同時に飼育員の解説ガイドがあり、ホッキョクグマの大きな体、小さな耳と短いしっぽは寒さ対策、小さい頭と長い首の流線形ボディーは泳ぐのに適していて、皮膚は太陽光を吸収するため実は黒く、白く見える体毛は保温のため中が空洞で透明なことなどを知る。また、力強く美しい体をしたホッキョクグマも、人間による温暖化等の環境破壊によって絶滅危惧種であることも教えてくれる。