エピソード78 屋久島の山を歩く

 

ズザナとミーシャ 日本の魅力大発見
~チェコ人カップルの日本縦断自転車旅行~

【エピソード 78】
<屋久島の山を歩く>

屋久島については、称賛する意見をすごくたくさん聞いていたので、探検するチャンスを逃すわけにはいきませんでした。鹿児島市からフェリーで4時間かかる屋久島は、ユネスコの世界遺産に登録されていて、古代の森があり、ウミガメが生息し、独自の文化が息づく楽園です。

最初のミッションは、内陸の山地を越えることでした。屋久島には九州の最高峰が8つも集まっています。山歩きにはいくつかのコースがありますが、目玉の観光スポットをつなぐルートは一つだけで、本格的な登山装備は要りません。

安房(あんぼう)から紀元杉(きげんすぎ)までバスに乗り、そこから3日間にわたる長い道のりが始まります。2時間半歩いて淀川小屋に到着しました。屋久島国立公園はまさに手つかずの自然です。だから何も売っていません。ここに来る人は自分の食べるものはすべて持参しなければなりません。一緒に歩く日本人ハイカーたちは(持参のキャンプ用コンロで調理します)、私たちが弁当をもってきて夕食にしているのをすごく面白がっていました。

山小屋で泊まるというのは、なかなかの経験です。ゲストが同じ空間をシェアするのだけど、はっきり言って、あまり休めませんでした!絶えずいびきが聞こえるし、無遠慮な物音はするし、午前2時にアラームがセットされていたり……どうやら自然の中では他者に対するエチケットや配慮はあまりなさそうです。

二晩眠れぬ夜を過ごしはしたものの、屋久島の山々での時間はすばらしいものでした。1日目は淀川小屋から九州最高峰の宮之浦岳(みやのうらだけ)まで歩きました。海抜1,935メートルの頂上から、新高塚小屋まで下りました。2日目は引き続き山を下っていき、世界最古の杉の木「縄文杉」を見て、さらに歩いてついに登山道の終点となる荒川に到着しました。

この山歩きは全体としてかなりタフです。地形はでこぼこで、足元は滑りやすく、険しい急勾配です。2日とも休憩をはさんで7~8時間は歩きました。でもどれだけキツい行程だとしても、その価値は絶対にあります。風景は次々と変わり、一つ一つの木、岩、鳥たちが尽きることのない喜びと発見を与えてくれます。私たちはその一瞬一瞬を心底楽しみました!

 

 

 

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