エピソード20 青森とねぶた祭り

 

ズザナとミーシャ 日本の魅力大発見
~チェコ人カップルの日本縦断自転車旅行~

【エピソード20】
<青森とねぶた祭り>

啓蒙的な施設である、函館市北方民族博物館を訪れた後、2019年8月4日(日)17時10分に、雄大な北海道の地を後にしました。2.5時間の快適なフェリーの旅で、日本発見冒険旅行の全く新しい章が始まりました。島国日本の中で最大の島、本州に移動したのです。

便利なことに、フェリー・ターミナルのすぐ外に、お祭り用の臨時キャンプ場が設置されていました。そこに大海原のように果てしなく広がる無数のテントに、とてもびっくりしました。日本人の若いサイクリストたちが近づいてきたので話をしたところ、彼らも私たちと同じようなことをしていました。つまり仕事を辞めて、日本を旅していたのです! そして、話しながらテントを立てていると、ポキッ!と、テントのポールが1本折れてしまいました。新しい友人のうちの1人であるカケルが、すぐに持っていた交換用のポールをくれました。なんという救世主でしょう!

翌朝、カケルと、彼のキャンピング仲間のナオヤが、交換用のポールを買うために町へ連れて行ってくれると言いました。何でもないようなことも、日本では、日本語が分からないととてもややこしいんですよ。お店に行き、何が必要なのかを実際に見せたうえで、それを入手するような簡単なことでも、どういうわけか非常に難しいのです。それほど、国によって違いがあります。直接的な文化と間接的な文化の衝突のような感じで、お互いのやりとりが、どこか途中で止まってしまうのです 🙂

苦境から救ってくれる新しい友人がいて、とてもラッキーでした。カケルは信じられないくらい親切で、私たちがお礼をしようと誘ったのにもかかわらず、ランチをおごると譲りませんでした!その上、彼は機械工なので、私たちの自転車もチェックしてくれて、まったく、何でもできる天使のような人です!

キャンプ場で、長野からのサイクリストであるツヨシとアスカに出会ったことで、日本人の親切さとおもてなしの数々が続くことになりました。私たちがお祭りの衣装を持っておらず、ねぶた祭りの踊り子であるハネトとして参加できないことが分かると、彼らは浴衣を調達してくれて、ちゃんと目的地につくために誰について行けばよいのか、さらに、この伝統的なお祭りにどのように参加すればよいのかも説明してくれました。彼らの地元長野で、再会できるのが楽しみです!

ねぶた祭りへの参加は、忘れられない思い出になりました。たくさん飛び跳ねたので、翌日はふくらはぎが筋肉痛になり、“ラッセラー”と叫び過ぎて、声が枯れてしまいました。(ズザナは、”ラッセラー“を、”ワッセダー(留学していた「早稲田」)“と、時々冗談で言い換えていました。)

ハネトの人々と分かち合ったエネルギーと歓喜のために、これまで経験したことのない夜を過ごしました。普段日本人はとても静かで、控えめで、他人と身体が触れるのを避けるのですが、ねぶた祭りは例外なのです。群衆は叫び、感情が爆発して、誰とでも肩を組んで踊ります。こんなお祭りに参加する特別な機会を与えられて本当に感激しました。

 

 

ズザナ&ミーシャ

 

 

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