ただ、その芸術と美しさに触れる機会はそう簡単ではなかった。しかし、このだび2024年5月、祇園甲部(ぎおんこうぶ)で、江戸時代から続く伝統を体感できる「祇園 花街(かがい)芸術資料館」が開館となった。芸妓さん、舞妓さんの学校「八坂女紅場学園(やさかにょこばがくえん)」などで作る実行委員会が運営。芸妓さん、舞妓さんの世界を展示するとともに、オプションで京舞鑑賞、芸妓さん、舞妓さんとの記念写真を撮ることもできる。1913年に造られた池泉(ちせん)庭園に面し、国指定登録有形文化財「八坂倶楽部(やさかくらぶ)」の建物内に設置され、同じく1913年竣工国指定登録有形文化財「祇園甲部歌舞練場」に隣接、祇園に花を添える独特の建築様式も見どころとなっている。ショップやカフェも完備され、充実の施設である。