爽やかな空気に満ちた蓼科・霧ヶ峰

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 長野県のほぼ中央に位置する蓼科(たてしな)と霧ヶ峰(きりがみね)は、数多くの魅力的で変化に富んだスポットに満ちている。日本を代表する避暑地の一つ、蓼科は風光明媚な場所として知られており、ホテルなどの数多くの施設も存在する。一方隣接する霧ヶ峰は高原や池などの自然美に満ちており、訪れる人々を魅了する。

御射鹿池
動画:https://youtu.be/mhP4fSYs7Qo

 御射鹿池(みしゃかいけ)は1933年に完成した農業用水を確保するために造られた溜池だが、初めて訪れる人はその神秘的な雰囲気に感動する。周囲を取り囲む樹々と静寂漂う水面を二羽の鴨が泳いで作り出す波紋は、自然が描き出す絵画のようである。その昔、諏訪大社(すわたいしゃ)に伝わる神に捧げるための鹿を射るという言い伝えから名付けられたこの池は、いつしか蓼科を代表する観光スポットとなった。

茅野市の水田
動画:https://youtu.be/3mTzzrnC31I

 御射鹿池を後に高原を下ると、鮮やかな緑色が一面に広がった。整然と並ぶ水田は遠くまで続き、正確に設計された建造物のようである。上空から見るとその美しさが際立つ。

車山高原
動画:https://youtu.be/gN1AxvORJ8I

 標高1,925mの車山は霧ヶ峰の最高峰である。冬季にはスキー場として賑わい、夏季にもリフトで山頂まで行くことができ、ハイキングなどを楽しむことができる。頂上からの展望は360度とまさに雄大で、眼下に望む白樺湖(しらかばこ)は山間にできた水たまりのように見える。

ビーナスライン
動画:https://youtu.be/DEO5nC6NPlg

 蓼科から霧ヶ峰にかけて76kmほど続く観光道路である。当初は有料であったようだが、現在は無料となっている。周囲に電柱などなく、高原を縫うように走る道路はまさに絶景である。上空から見るとさらに美しく、走る自動車がまるでオモチャのようで可愛らしい。

白駒池(しらこまいけ)
動画:https://youtu.be/Wbx3Qxc_cLM

 蓼科の北側、八ヶ岳方面へ向かう「メルヘン街道」を走った先に広い駐車場があり、その横の森を数分歩くと白駒池へ行き着く。静かな水面が印象的なこの池は標高2,000m以上の湖としては国内では最大の広さを持つ。宿泊施設などもあり、観光客で賑わう。

 車山の頂上からも眺めることができる白樺湖は、御射鹿池と同じく人造池である。八ヶ岳から流れ来る水はとても冷たく農業用水には向かないため、幾つもの人造池を作り水を温めて農業に利用しているという。ボートなどの観光施設もあり観光客で賑わっている。

霧ヶ峰湿原植物群落
動画:https://youtu.be/uQORCtseoXw

 車山の麓に広大に広がる植物群落である。133haの広さがあり、国の天然記念物に指定されている。多様な植物を育み、その歴史は1万年とも言われている。立ち入ることはできないが、ビーナスラインから眺められる不思議な美しさが印象的である。

霧ヶ峰富士見台展望台
動画:https://youtu.be/5zKnwYFLMbU

 ビーナスラインの途中に広大な駐車場とドライブインを併設する霧ヶ峰富士見台展望台がある。駐車場の一角から富士山を遠く望むことができる。爽快なビーナスラインのドライブから足を止め、しばし絶景を眺める。

 蓼科・霧ヶ峰を後に諏訪湖方面へ向かう。諏訪湖の東側の坂を登ると立石(たていし)公園があり、諏訪湖の雄大な全景を眺めることができる。標高934m、夜景100選に選定されている絶景スポットである。風が流れているのだろうか、水面の変化が美しい。

撮影後記
 長野県は絶景に満ちている。蓼科・霧ヶ峰というわずかな場所でさえ絶景の連続であった。そして高原という名にふさわしく爽やかな印象の連続で、この季節にこそ訪れたい場所である。東京から鉄道でわずか2時間あまり、都会を離れて新鮮な空気を楽しむことができる貴重なオアシスの1つである。

撮影・執筆/松本 新:SHARATA 株式会社アドワイヅ http://www.sharata.net/
《SHARATAでは、日本の絶景を4K映像で紹介しています。たくさんの方々に多くの絶景をお楽しみいただきたいと考えています。》

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