日本の伝統文化に携われる仕事に憧れて
―芸者の世界で生きていこうと思ったきっかけは何ですか?
小さい頃、よく家族旅行で京都のお寺や神社を巡っていました。芸者になろうと思った原点は、京都の祇園で見た舞妓さんにあるのですが、小学生の頃は神社で働く巫女(みこ)さんか、海が好きなので海女さんになるのも良いなと思っていました。でもやっぱり舞妓さんに憧れていましたし、元々日本の芸事に興味があったので、芸者の道に進みました。
お座敷の数が成長に繋がる
―花柳界(芸者の生きている世界)に入る前と入った後で考えや気持ちに何か変化はありましたか?
お稽古事が一つひとつ増えてきて、芸が身についてくると、お座敷に呼ばれる回数も多くなり、お客様がたくさんいるパーティー会場などで披露する機会が増えてきました。それが財産になり糧にもなっています。自分が思い描く芸者に近づいていると感じています。いろんな地域の伝統芸能・文化に興味を持つようになりました。また、芸者としての教養を高めるために、花柳界についての本などを読んで勉強しています。
今は、先輩芸者のお姐さん方に混じり、花柳流(はなやぎりゅう)花柳寿万佳代(はなやぎすまかよ)師匠より踊りの指導を受けています。早く淑(しと)やかで品のある芸達者な芸者になりたいと思っています。