エピソード 12 大雪山、北海道最大の見どころ

 

ズザナとミーシャ 日本の魅力大発見
~チェコ人カップルの日本縦断自転車旅行~

【エピソード12】
<大雪山、北海道最大の見どころ>

多くのサイクリストは大雪山国立公園を行程から外します。他の観光スポットから遠く、上りがきついからです。幸い私たちは時間に余裕があるので、この中央山岳地帯をほぼ1週間かけて走破することができました。

大雪山国立公園は総面積2,268平方メートルで、国内34の国立公園の中で最大です。1934年に国立公園に指定され、その一部は原生自然環境保全地域として保護されています。大雪山系は海抜2,000メートル以上の14の山々で構成されています。その中の女王的存在である旭岳は、2,291メートルで北海道の最高峰です。

車で来ているハイカーはもっと奥地の静かな場所から公園を探勝することができますが、私たちはとても観光地化されてしまっているものの、最も容易に行くことができる層雲峡温泉を拠点とすることに決めました。この村には町営のキャンプ場があるはずでしたが、残念ながら、多分ほんの2〜3週間前に閉鎖されていました。でもほんの数キロ下ったところに素敵なオートキャンプ場がありました。

一刻も早く山を見て回りたくて、午前4時に起きて6時始発のロープウェイに飛び乗りました。切符は往復3,000円で、海抜約1,500メートルの7合目まで行くことができます。そこから急な山道をおよそ90分登ると、1,984メートルの黒岳頂上です。

上って行く途中、日本人の老婦人のグループを何組か追い越しましたが、彼らのことを大いに敬服せずにはいられませんでした。とても健康そうで、陽気で、気迫に満ちていました。自分たちがリタイアするときも、この人たちと同じくらい元気でいたいです! 正直に言ってしまうと、このカッコいいおばあちゃんたちは、私たちよりも長い距離を歩いていたし、動画や写真撮影に時間をかけていることを考えると、私たちよりも歩くのが速いんです!

御鉢平のカルデラに着いたとき、その素晴らしさに見とれてしまいました。色彩に富んだ地質、残雪の山々が織りなす景色、森林に覆われた斜面、そして有毒ガスが噴出するところを流れる白みがかった青色の川。それらは恐ろしくも美しい自然の力を物語っています。

夏の大雪山は300種類以上の高山植物が花盛りとなり、訪れる人たちを魅了します。6時間のハイキングではもちろんその全てを見ることはできませんでしたが、私たちの歩いたところだけでも間違いなく数十種類はありました。それに一対のシマリスも、走り回っては目の色を変えて食べ物を集めていました。

 

ズザナ&ミーシャ

 

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