毎日東京駅にはJR東日本の新幹線(東北/上越/長野/秋田/山形行)が、4つの番線に4分間隔で入ってくる。到着後折り返して発車するまでは12分間。乗客全員が降車し終わってから、次の乗車案内を始めるまでの間に車内清掃ができるのは7分間しかない。
新幹線利用者の多くが興味深げに窓越しに外から眺めているこの作業は、17両編成の場合2チーム44名が担当する。普通車両は1両当たり100席あるが、TESSEIの作業員は1人で1車両全ての作業をこなす。(グリーン車には3名を配置している。)トイレ・洗面所は別の担当者がピカピカにする。全てが完璧になされているので、利用者からの感謝の言葉も数多く寄せられている。
乗降口で「お疲れさまでした」と声を掛けながら、降車する乗客からゴミを受け取り、全ての乗客が降車したことを確認してから作業に取り掛かる。集中力と瞬発力が凝縮された7分間の「新幹線劇場」が各持ち場で繰り広げられる。
①大きめのゴミを集めながら車両の状況を把握する
②椅子を進行方向に回転させる
③全20列100席1つ1つのテーブルと窓・窓枠を拭きながら椅子の汚れをチェックする
④床を掃く
⑤カバーを交換する
⑥忘れ物がないかなど最終チェックを行う