エピソード 5 網走と斜里
ズザナとミーシャ 日本の魅力大発見
~チェコ人カップルの日本縦断自転車旅行~
【エピソード5】
<網走と斜里>
またまたラッキーなことに、無料で良く整備されたキャンプ場を見つけました。網走湖の湖畔にあり、日本人の観光客にもけっこう人気です。ホリエカツオさんナオさんも観光に来ていました。ふたりはタンデム自転車でサイクリングしていて、日本国内だけでなく、外国でも2人乗り自転車の旅をするそうです。来年はチェコに行きたいというので、私たちの名刺を渡しました。2020年にプラハで再会するのが楽しみです!
網走の町には世界的に見てもほかには無い観光名所があります。刑務所の博物館(博物館 網走監獄)で、木造では最も古い監獄建築が保存されています。私たちはここで数時間を過ごし、北海道の開拓の厳しい歴史について多くのことを学びました。囚人たちは19世紀後半に、ロシア人が北海道に侵攻するのを防ぐための軍用道路を建設するためにここに送られて来ました。そして過酷な状況のために何百人もの人々が亡くなりました。
ここでは数多くの建物を見て回ることができます。例えば監房、食堂、浴場、法廷、味噌醤油工場、職員官舎などで、その全てに本物そっくりの人形が配置されていて想像力をかき立てられます。
悲しいお話ではありますが、博物館は趣向を凝らしていて、心を揺さぶられる展示や、たくさんの興味深い情報(英語も!)があり、庭はきれいで、物語の中にすっかり引き込まれる気がします。
博物館 網走監獄から標高にして200mほど登ったところに、壮大な景色を楽しめる展望所があります。オホーツク流氷館です。そこから、長い間待ちに待った目的地「知床国立公園」を見ることができました。私たちは自転車に乗り網走の町を出て、景色が美しい国道244号線を知床に向かいました。網走国定公園を通り、途中いくつもの寄り道するべき素晴らしい場所が待っています。
小清水原生花園では、観光客は木道を通って北海道の美しい原生植物を楽しむことができます。例えばシベリアユリやハマナスなど。トイレ、お土産、軽食などがある休憩所もあり便利です。
国道244号を挟んで反対の陸地側は、牧草地や湖があり馬の放牧に理想的な場所です。ズザナは馬が大好きで、群れをなす馬たちの大きさと健康そうな様子に感動しました。ほとんどの馬は用心深かったのですが、何頭かは近づいて来たので、草をあげて、大きな頭をなでることができました。
緑をあしらった屋根があるこの素晴らしい見晴台は景色に溶け込んでいました。ここがどれほど平和的で調和的な雰囲気であるかを言葉で言い表すのは不可能です。特に日没の際に!
斜里の町でその夜キャンプを張り、地元の温泉でさっぱりしました。温泉は残念ながら少々老朽化して、タバコの匂いがし、歓迎されている感じはしませんでしたが、身体を洗えて、翌日のためにリフレッシュできたのでハッピーでした。ついに走行距離500キロの節目に到達し、エピソード6で紹介する知床に向かってペダルをこぎ続けました。次回を乞うご期待!