エピソード 22 北秋田と宮沢海水浴場

 

ズザナとミーシャ 日本の魅力大発見
~チェコ人カップルの日本縦断自転車旅行~

【エピソード 22】
<北秋田と宮沢海水浴場>

「台風が近づいているので気を付けて。何かあったら、警察か交番に行ってね」

札幌の友人、ホリエカツオさんナオさんがこのメッセージを送ってくれたとき、私たちは状況をよく理解していませんでした。海岸から遠く離れていたし、台風はほとんど太平洋からしか来ないと思っていました。それで北秋田の道の駅に隣接する公園にテントを張り、不安もなく眠りにつきました。

深夜0時少し前に、激しい雷で目が覚めました。雨はほんのわずか降っていただけでしたが、地平線に稲妻がはっきりと見えました。その時初めてピンときたんです。台風が近づいているって。ズザナは日本の気象庁のウェブサイトをチェックし、ミーシャは道の駅内でテレビのニュースを見ました。ふたりとも怖くなり、テントを近くの木でできた避難場所になりそうなところへ移しました。幸運にも、嵐は海岸付近でおさまり、危険な状況は私たちのところまでは達しませんでした。

翌朝、地元の太鼓博物館「大太鼓の館」でとっても楽しみました。この施設は観光ガイドに載っていないので、なおのこと大きな驚きでした! 博物館の最大の呼び物は、世界最大の太鼓というギネス記録を持っている大太鼓です。面白いことに、さらに大きな太鼓がギネス記録を持っている太鼓の隣にありました。

この博物館のユニークなところは、ものすごく体験的だということです。入館者は世界中のさまざまな太鼓をたたいてみることができます。私たちのお気に入りはトルコの太鼓でした。

次に、宮沢海水浴場で素敵な時間を過ごしました。到着してすぐ、スケートボード用ランプがあって、リラックスできそうなビーチハウスを見つけました。ミーシャはスケボーが大好きで、仲良くなった地元の仲間、クドウカナメさんが自分のスケートボードを貸してくれると言ってくれたとき、もちろんためらうまでもありませんでした! いろいろと技を試すときお互い教え合って、ふたりとも楽しい時間を過ごしました。

大潟(おおがた)村に安いキャンプ場がありましたが、ビーチで夜を過ごすことにしました。晴れた夜空の下で眠り、目を開けるたびに天の川を眺めたのは、忘れることができないほどロマンチックな体験でした。

朝、気持ちの良い声で目が覚めました。オブシヨウコさんはライフガードで、常にメガホンを通して泳いでいる人に声をかけています。すぐに私たちの旅に興味を持ってくれて、冷たい飲み物をプレゼントしてくれました。日本海は海水浴に最適で、何度も泳ぎを楽しみました。

もう一度、ミーシャは新しい体験に挑戦しました。今回はタクヤさんがスキムボードを貸してくれました! また出発すべきタイミングだったので、お楽しみはこれで終わりにするはずでした。でも地元の人たちの信じられないほどのおもてなしを受けて、宮沢にもう少し居ることになりました。

有料のシャワーを浴びて、海の家の1つで服を着替えていると、オーナーのシンドーさんがホットドック(ソーセージ)を持ってきてくれました。そして、オーナー家族全員が話しかけてきて、私たちがすごい長旅をしていると分かると、さらに多くの贈り物をくれました。かき氷、味噌汁付の美味しいチャーハン、そして自家製メロン4個と、まるで王様のように扱われました!

これでもかというように、今度は若者のグループも来て、声をかけてくれたので、彼らに名刺を渡し、プラハの絵ハガキを全員に配りました。グループのリーダー、コンドウモトイさんは、ミーシャをジェットスキーに誘ってくれました。初めてのジェットスキーだったので、ミーシャは超が付くほど興奮していました! ズザナは背中を痛めたくなかったので遠慮しました。

なんという日でしょう! 声をかけてくれた全ての素敵な人たちと、その人たちから受けた全ての親切なおもてなしに、恐縮し、感謝して宮沢を去りました。どうもありがとうございました!

 

 

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ズザナ&ミーシャ

 

 

 

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