エピソード 11 三国峠から層雲峡温泉へ

 

ズザナとミーシャ 日本の魅力大発見
~チェコ人カップルの日本縦断自転車旅行~

【エピソード11】
<三国峠から層雲峡温泉へ>

エピソード10で私たちの自転車旅行の日常生活(午前の部)を紹介しました。今回はその続きで、大雪山への行程の午後と夕方の様子をお話しします。

海抜1,139メートルの三国峠は、北海道内の国道で最も高い地点にあります。ランチには最高の場所です! ツナ缶とコーンとワサビをおかずにご飯を食べました。これは事前に買って用意し、移動中お腹がすいたときいつでも食べる定番のメニューです。また三国峠では私たちの自転車旅行に興味津々だった大型バイクの一団に、10枚くらい名刺を配りました。出発する前に、素晴らしい景色を利用して、チェコのサイクリング番組のためにビデオを撮りました。

この先いくつかのトンネルがあったので、反射ベストを着ると同時に、下り坂で吹きつける風対策に服を1枚多く重ね着しました。朝荷物のパッキングをする際、条件によって機能的に身に着ける服を出しやすい所に入れることが大事です。最初の頃このような荷物の管理をいろいろ考える必要に迫られました。というのは、天気や坂道が変わるたびに荷物を開けて必要なものを探すのは本当に面倒だからです。

50キロほどサイクリングした後、自分の目を疑いました。周りの山々はそれまでも一日中雄大にそびえていましたが、突然、雪に覆われた巨大な山々が他の岩山を凌駕するように地平線のさらに高いところに現れました。7月半ばに雪を眼にするとは思いもしませんでした。この光景に魅了されて自転車を停め、ミルクコーヒーとチョコレートビスケットで本日2回目のおやつタイムを楽しみました。ダイエットを気にしているほとんどのサラリーマンとは違い、私たちは体重が減らないようにできるだけ多くのカロリーを取るようにしています。お腹にとって幸せな時間です :))

今日のラスト15キロはとても楽だったので、思いのほか早く、陽が沈む前に目的地の層雲峡温泉に到着しました。町には公式のキャンプ場があるので、そこを目指していました。ところが旅行中によく起こることですが、物事は予定どおりに進みません。なんとキャンプ場が閉鎖されていたのです! 想定外の事態に対処しなければなりませんでした。最初にインフォメーションセンターに行きましたが、すでに閉まっていました。ホテル従業員に聞いても役立つ情報はなかったので、仕方なく街中を自転車で走り回り、その夜の緊急キャンプ地を探しました。緊急キャンプ地の条件は、車道から離れていること、近くに公衆トイレがあること、熊がいる森から可能な限り遠いこと、柔らかい土のある平らな地面があることです。適当な場所を見つけたら、テントを張って、温泉または洗面所で身体を洗い、着替えて、貴重品をテントの中に隠し、自転車を屋根のあるところに置きます。それから夕食をとり、両親に2人とも生きていて幸せであるとメールを送り、歯を磨いて、寝ます。おやすみなさい!

 

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