三ヶ日みかん

2013-03-06

三ヶ日みかん

2012年12月に開催した「駐日各国大使館員の奥浜名湖地域観光体験ツアー」で、12カ国33名の大使館員・家族がみかんの産地静岡県三ヶ日町を訪問しみかん狩りを楽しみました。全国的にも高級みかんとして有名で、大使館員の間でも「とても美味しい」と好評だった三ヶ日みかんについて、みかん農園「マル敬」を経営する外山紘之(とやま ひろゆき)さんにお話を伺いました。
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ウルグアイ大使夫妻と外山さん

三ヶ日みかんの特徴を教えてください。

 媛、熊本、和歌山といった産地に比べ、程よい酸味があるおいしさでしょうか。甘いだけではなく、酸味を感じることで、新鮮さ、みずみずしさ、果物らしさをより実感できるのではないでしょうか。
また、水はけのよい土壌に恵まれていることによる、コクのある味も大きな特徴のひとつです。程よい酸味とコク、この二つがいつまでも口に残り、もうひとつ食べたくなってしまいますね。

 

みかん狩りを楽しむ外交官

 

 

みかんの美味しい育て方(貴農園のこだわり)は?

 当園としては、樹体に対して必要以上のストレス(水分・肥料などを減らす)をかけない。地上部よりも地下部(根)の管理、収穫に関しては決して急がず、樹になっている状態のまま完熟させ、色の良いもの=味の良いものから収穫を行うことを、大切にしています。

三ヶ日みかんの代表「青島」とはどんなみかんですか。

青島みかん

 世間では、三ヶ日=青島というイメージが定着していて、主に年が明けると全国に出回るようになります。青島という名前は、その名のとおり、青島さんが発見したのでこの名前がつきました。
他の品種に比べ、少し大きめ、偏平が特徴です。皮の厚さが気になるかもしれませんが、年内に食べられる他の柑橘類よりも、群を抜いた濃厚な甘い味を楽しめます。

 

三ヶ日みかんの流通は一般的にどうなっていますか。

 三ヶ日という、小さな町が産地であるため、やはり他の産地に比べロットが少ないのは、弱いところでもあります。出荷母体は出荷組合ですが、首都圏を中心とした市場に送られています。
JAみっかびの通販サイト『アグリみっかび ミカちゃんショップ』でもお買い求めできます。
http://www.rakuten.ne.jp/gold/mikkabi/

三ヶ日町はみかんのブランド化に成功し農家の後継ぎ問題などもないと聞きました。ブランドとしてのこだわりとブランド化に成功した要因は何でしょう。

JAみっかびハイテク選果場

 三ヶ日も後継者問題は大きな課題のひとつですが、急斜面の畑ばかりではなくて、土地改良、基盤整理を行い、機械が入りやすい、若者が仕事しやすい労働環境づくりが広まっています。
 また、主に、愛媛、熊本、和歌山といった産地の温州みかんは年内で終わってしまうのに対して、三ヶ日、静岡のみかんは年明けの3月、4月まであります。産地間競争の動向を見極めた栽培品種の改良もブランド化ができた大きな要因です。
 そして、出荷組合が、ブランド作りに大きな業績を果たしたことは間違いありません。もちろん、(当園を含め)個人ブランドでの出荷もありますが、何と言っても主体は出荷組合です。出荷組合では、組合員に対して出荷量を義務として課すことで、産地としての全体の出荷量を維持し、高品質のみかんの出荷につとめています。またJAみっかびのハイテク選果場では、センサーが瞬時にみかんの大きさ、傷の有無、糖度を計って選別し高度な品質管理が行われています。このようなインフラもブランド維持の大切な要素です。

近年「循環型農業」や農業の「六次産業化*」が提唱されていますが、その面での三ヶ日みかん農園の取り組みがあればご紹介ください。 

三ヶ日牛肉

 まず、みかんのジュースの搾りかすを三ヶ日牛などの畜産飼料に混ぜこんでいます。またその堆肥(牛糞など)をみかん畑に肥料として還元しています。冬に枝を切り詰める剪定を行いますが、今では機械でチップにして再び畑に戻す農家も多いです。

 次に、六次産業化ですが、JAみっかびでは、『氷蜜柑』と名をつけた冷凍みかんの販売を開始しました。これは、すでに外皮が剥いてある状態での冷凍なので、剥く手間もなくすぐに食べられ、今後夏を代表するものになっていったら、と思います。また、若者層の消費を考え、サントリーとJAみっかびとで開発した、『三ヶ日みかんハイボール』が冬季限定で全国販売されたことは記憶に新しいところです。
 独自あるいはグループでジュースやジャム、瓶詰めなどみかんを活用した新商品を開発している方も多くなっていて、当園でも、みかんの若葉でつくったリーフティー、みかんの繊維を用いた和紙作り、食べやすい量のみかんの瓶詰めなどの新商品にチャレンジしています。

*第六次産業化:第一次産業である農林水産業が、農林水産物の生産だけにとどまらず、加工食品の製造販売や観光農園のような地域資源を生かしたサービスなど、第二次産業や第三次産業にまで踏み込んだ経営の多角化により地域の活性化を図るものである。

特産物であるみかんと観光との関係について、みかん農園(あるいは組合)として今後どのような展開を期待していますか。

 商売としてのみかん狩り園はひと頃よりも減少しており、みかんだけで三ヶ日を全国にアピールしていくのは限界があると思っています。

みかんの花

 私としては、冬場の食べるみかんだけでなく、GW過ぎに満開を迎えるみかんの花、夏の作業の段階で大量に間引かれる青いミカンなど、1年を通して皆様に宣伝していけたらよいなと考えていますし、今後は、みかん農家だけでなく地元の皆さまのアイデアも大切にし、共に連携して三ヶ日町全体、最終的には奥浜名湖全体をアピールしていけたらよいなと思っています。

 

グローバルな経済の中で、三ヶ日みかんの将来展望があればご紹介ください。

 私の知り合いでも、イギリスに『みかん』を持って行きたい、この味を広めたい、カナダでもっと『みかん』を広めたいと連絡してくれる方もいます。この、皮も手で剥ける『みかん』は、海外に同じものはないと聞いています。
 やはり加工品が中心になると思いますが、美味しさには自信を持っていますから、そこから、日本のみかん、三ヶ日のみかん、青島みかんを広めていけたらよいなと思っています。

バングラデシュ大使夫妻もみかんを気に入っていただきました。

 

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